がんの予防


〜健康状態を根本から解決〜

一次、二次、三次すべての段階で特に大切なのが「免疫力」です。免疫系は、「神経系」「ホルモン系」と並んだ健康3大要素のひとつ。これら3つは互いに支えあい、影響を与えあっています。つまり、3つの要素をまんべんなく鍛えることで免疫力をアップさせ、病気にならない強いからだを作ることができるのです。
食事療法



【がんの患者さんに積極的に食べてほしい食品】
抗酸化力が高く、リンパ球の働きを活性化させてくれるファイトケミカル(植物に含まれる色素や香り、苦味成分)を積極的に摂るといいでしょう。ファイトケミカルには、ポリフェノール(苦味成分)やアリシン(匂い成分)、イソチオシンアナート(辛味成分)など、さまざまなものがあります。
◇ポリフェノールを含む主な食材:春菊、ブドウ、トマト等
◇アリシンを含む主な食材:にんにく、長ネギ、タマネギ、ニラ等
◇イソチオシンアナートを含む主な食材:ブロッコリー、キャベツ、かぶ、大根等
◇アリシンを含む主な食材:にんにく、長ネギ、タマネギ、ニラ等
◇イソチオシンアナートを含む主な食材:ブロッコリー、キャベツ、かぶ、大根等
また、免疫の要である白血球は、たんぱく質から作られます。魚介類の中でもアジ、サバ、イワシなどの青背魚には、良質のたんぱく質がたっぷり。DHAやEPAといった血液をサラサラにする不飽和脂肪酸も含まれています。ただし加熱調理すると酸化しやすくなるので、お刺身や酢の物で摂るといいでしょう。
なお、肉類も良質なたんぱく源ですが、脂質を摂りすぎてしまいがちです。脂身の少ない部分を選び、たっぷりの野菜を組み合わせるなどのくふうを。脂肪酸の中でも不足しがちなn-3系多価脂肪酸の亜麻仁油やえごま油をドレッシングに使うようにすると、脂肪酸のバランスが整います。
【がんの患者さんは避けたい食品】
脂質の中には、免疫系に対してマイナスに働くものも数多く含まれています。がんの患者さんは脂質の種類に注意を。コーン油、サラダ油などのn-6系と呼ばれる油は摂り過ぎないようにします。また、トランス型の脂肪酸を多く含んでいるスナック類も避けたほうがいいでしょう。白く精製された白米や白砂糖も、免疫力アップを妨げてしまうことに。少し玄米を混ぜたごはんや、黒糖で代用しましょう。
また、がん細胞の栄養の基になってしまいますので、夜遅くの甘い物は控えるようにしましょう。
なお、消化器系のがんの開腹手術をした人は、食物繊維の摂り過ぎに要注意。「からだにいいから」と多めに摂っていると、十分に回復していない消化管に過剰な負担をかけてしまいます。主治医に相談しながら、食事内容を決めていくようにしましょう。
サプリメント



なお、サプリメントはそれぞれ適した量がある程度決められています。がんを治したい一心で過剰摂取すると、成分が過剰に蓄積して好ましくない副作用が出ることも。サプリメントといえども使用上の注意は厳守してください。サプリメントの知識が豊富な医師や薬剤師に相談してから始めるといいでしょう。
がんの患者さん向けのサプリメントを紹介します。
▽キノコ系
ヤマブシダケ(山伏茸)ヤマブシダケは古くから中国医学で薬膳の素材として珍重されてきました。もともと薬膳とは免疫力を高かめることを目的とした料理で、ヤマブシダケも大いに免疫力を賦活させる事が知られています。
ヤマブシダケに多量に含まれる「ヘテロ型」のβ-D-グルカンは強力な薬効を持ち、免役能力を高めるのに最適です。がんや感染症など免疫力が低い人は勿論、アレルギー疾患のある方にもお勧めです。
霊芝
中国原産のキノコ。βグルカンの作用の他、サイトカインの産出を促進する働きなどもあります。
ビタミンB1〜B12
ビタミンとは酵素の働きを助ける「補酵素」のことですが、水に溶けやすい性質の「水溶性ビタミン」と溶けにくい性質の「脂溶性ビタミン」に分けられています。特に「水溶性ビタミン」のビタミンB群は様々な酵素と共に食品の分解を助ける欠かせない成分です。
B1は糖質を分解しエネルギーの代謝となります。B2とナイアシンは脂質・糖質、B6はタンパク質の代謝を促進し、B12は赤血球をつくる因子となります。水溶性ビタミンは摂りだめができませんから、日々、食品やサプリメントでバランス良く摂取することが大切です。
亜鉛
亜鉛は、新陳代謝に必要な多種類の酵素をつくる成分になる、タンパク質の合成や、遺伝子の情報を伝えるDNAの転写に関わるなど、細胞の生まれ変わりの活発なところに必要とされる栄養素です。皮膚や粘膜を正常に保ち、不足すると味覚障害を引き起こしたり、免疫の低下につながります。
セレン
酸化防止酵素を活性化する微量元素です。免疫系の白血球の活動を高め、健全な免疫機能のためにとても大切な役割を果たし、老化やがん、動脈硬化の原因となる活性酸素などを無毒化する成分があり、甲状腺を正常に機能させるホルモンの代謝にも作用します。
乳酸菌
乳酸菌とは、糖類を分解して多量の乳酸をつくる細菌の総称です。整腸作用などで良く知られていますが、実際の働きには腸内での有毒物質を作り出す病原菌を抑える抗菌作用や、発がん物質を合成を妨げる抗がん作用、ウィルスなどに抵抗する免疫増強作用などがあります。
▽ハーブ系
ピクノジェノール:フランス海岸の松の樹皮から抽出されたエキス。ポリフェノールをたっぷり含み、体内の活性酸素を減らしてくれます。エキナセア:アメリカの先住民が、歯やのどの痛み、伝染病の治療に利用してきたハーブ。エキナセアの多糖類が、白血球中のマクロファージ(体内への異物を退治する役割をもつ)を活性化させることで免疫力を高めるとされています。
▽栄養成分系
プロポリス:ミツバチが集めた樹液と自らの分泌物(酵素)と合わせて作り上げた天然の抗菌物質。主な成分は、フラボノイド、樹脂、ミツロウ、精油、脂肪酸、アミノ酸、ミネラル、ビタミンなど。殺菌作用、抗炎症作用、鎮痛作用のほか、抗腫瘍作用や免疫賦活作用、抗酸化作用にも優れています。αリポ酸:ほうれん草やレバーなどに含まれる補酵素のひとつ。優れた抗酸化能力を持ち、酸化の原因となる活性酸素を除去してくれます。
免疫ミルク:牛にワクチンを投与して体内で抗体を作らせると、免疫力を高める乳を得ることができます。がんの患者さんの免疫力改善をバックアップしてくれます。
イメージ療法


ストレスがたまって神経系の働きが乱れると、免疫力も徐々に低下していきます。がんを抱えている患者さんのストレスは、相当大きいもの。がんの治療と平行して心身を落ち着かせるイメージ療法を行うことで、ストレスを軽減し、前向きに治療に取り組むことができるようになります。アメリカの心理社会腫瘍学医であるサイモントン博士が提唱した「サイモントン療法」も、効果的なイメージ療法のひとつ。患者さんにさまざまな面から問いかけをし、患者さん自身が自らの生き方を見つめ直すよう導きます。一連の作業を行うことによって、免疫力が上昇し、病気の進行を抑える効果が期待できるとされています。
【サイモントン療法】
がんのセルフコントロール

患者さんの多くは日々の治療の中で生み出されるストレスによって免疫力が徐々に下がっていきます。病気や症状の事だけを考えるのではなく、その方の心のあり方、人生全体を見つめ直す作業によってストレスを効果的に解消し、本来あるべき生きる力を生み出すことを探索する癒しのプログラムです。
希望を持って治療に当たる人と、絶望感に苛まれながら治療を受ける人では病気の回復に大きな差が出ています。心と体は一体であり、物理的な治癒だけではなく、心の問題を取り払わなければ本当の完治とは言えません。
「サイモントン療法」はカール・サイモントン博士からトレーニングを受け、正式に認可を受けているセラピストのみが行うことを許可されています。
【サイモントン療法】
▽カウンセリング・プログラム
このプログラムはサイモントン博士本人、又は認定スタッフの直接指導のもとに行われ、クオリティーが保障されています。「自分の本性戻るためのメッセージ」をモットーに参加者が安心感を持って出来る環境プログラムとなっております。▽カウンセリング・プログラム
*喜び・生きがいのワーク ***
人生に喜びや充足感、心地よさをもたらすものに取り組んでいる時の自分を本性に近いものとし、より多くの時間をそれらの活動に取り組むよう働きかけ、生命エネルギーを高める。また、それらに対する障害を確認する。多くの場合、障害は不健全思考・信念に起因する。*ビリーフワーク(信念・思い込みの書き換えエクササイズ) ***
ストレスを解消するための核ツールとなす。否定的感情を起こす信念(思い込み・思考・解釈)に目を向け、モルツビー博士の質問表に沿って査定し、不健全な判定の部分を健全な信念に置き換える。*イメージワーク(ビジュアライゼーション) ***
がん、自然治癒力、治療を絵に描くことで視覚化し、その効果を認識、増強する。*ストレスパターンと病気の二次的恩恵(疾病利得) ***
がんの発生にさかのぼり、どの様なストレスがあったかを振り返り、自らのパターンを知る。病気がもたらす二次的恩恵とその要因を認識することで、自身への労わりと優しさを学ぶ。*希望・信頼・内なる叡智、スピリチャリティー(霊性) ***
希望と執着を区別する。希望を持つこと、自分の内なる叡智に耳を傾け行動することの大切さや、スピリチャリティー(霊性)に関する健全な信念について取り組む。*生死観 ***
死に対する健全な信念を抱くことにより、死に対する恐怖と絶望感を取り除く。死についての哲学的、宗教的、霊的観念について取り上げ、生きる希望、日々の質を高めることを目的とする。*患者とサポーターのコミュニケーション ***
「サポーターが患者に期待する結果」ではなく「患者自身が出したい結果」を周囲がサポートする、真のサポートと効果的コミュニケーションについて取り組む。*リラクゼーション・メディテーション ***
治癒力が高まる、治療の効果が高まる、病気が消えていく等の自分が健康になってゆくイメージをもってメディテーションを行う。*健康プラン ***
自分の本性へ戻るためのプランを6つのカテゴリーに分け具体的に取り組む。