◆私が、自分なりのコンセプトを基に、数多くの作品を世に出すことができるようになったのは、東京でのバブル経済が最盛期の頃、誰もが一攫千金を夢見た昭和末期のあの頃でしょう。土地さえあれば、次から次へと設計の依頼が舞い込んできた時代でした。
◆不思議なもので、忙しくて時間的にゆとりのない時ほど、いろんなアイデアやイマジネーションが浮かんできたものでした。東京都内や近郊都市での商業ビル、ファッションビルを始め、地方や海外でのリゾートホテルやリゾート開発等…。さまざまなプロジェクトを数あまた世に発表することができました。
◆その頃の私は、なけなしのお金と時間を自分に投資して、国内や海外の建築を見て回りました。「より多くの建築に触れ、より多くのことを全身で感じ取ってこそ、クライアントにすばらしいアイデアを提案できる」という確信があったからです。 今では、到底かなわない時世となってしまいましたが、この時期の経験が、今の自分の建築作品創作のための基盤となり、大きく影響しているのはまちがいありません。
◆その後、バブル経済も崩壊して、設計の仕事の内容も一変してきました。スタッフへの給料と仕事量のバランスが崩れ、事務所のあり方を考えさせられた時もありました。
◆不思議なもので、忙しくて時間的にゆとりのない時ほど、いろんなアイデアやイマジネーションが浮かんできたものでした。東京都内や近郊都市での商業ビル、ファッションビルを始め、地方や海外でのリゾートホテルやリゾート開発等…。さまざまなプロジェクトを数あまた世に発表することができました。
◆その頃の私は、なけなしのお金と時間を自分に投資して、国内や海外の建築を見て回りました。「より多くの建築に触れ、より多くのことを全身で感じ取ってこそ、クライアントにすばらしいアイデアを提案できる」という確信があったからです。 今では、到底かなわない時世となってしまいましたが、この時期の経験が、今の自分の建築作品創作のための基盤となり、大きく影響しているのはまちがいありません。
◆その後、バブル経済も崩壊して、設計の仕事の内容も一変してきました。スタッフへの給料と仕事量のバランスが崩れ、事務所のあり方を考えさせられた時もありました。
◆そんなとき、私にとって一つの転機が訪れました。~山中湖畔での高級ホテル建設の設計競技コンペでの設計獲得。ついで、青森でのスポーツ産業文化センター建設の設計競技コンペでの最優秀賞受賞~。東京、青森、山梨という一週間サイクルの三重生活が始まりましたが、以前から自分の内在に潜んでいたものを、自由奔放にこれらの作品に注ぎ込むことができ、自分で本当に納得ゆく作品を送り出すことができました。
◆学生の頃、学友達と酒を飲みながら、解りきった口調で、自分は、自分のために自分の好きなものだけを設計していくんだ、などと生意気に論ぶっていた自分の信念が、世の中で揉まれていくうちに、ことごとく打ち砕かれていくのを少なからずとも感じとっていた自分に、大きな自信と確信を持つことができたのも、この頃でした。
◆そのあとすぐに私に大きな影響を与えたのは、建築界の巨匠「黒川紀章」との出会い。おごり高ぶっていた自分への戒めと共に、建築作品創作への考え方や想いも、少しずつ変化していく自分に気付き始めました。
◆学生の頃、学友達と酒を飲みながら、解りきった口調で、自分は、自分のために自分の好きなものだけを設計していくんだ、などと生意気に論ぶっていた自分の信念が、世の中で揉まれていくうちに、ことごとく打ち砕かれていくのを少なからずとも感じとっていた自分に、大きな自信と確信を持つことができたのも、この頃でした。
◆そのあとすぐに私に大きな影響を与えたのは、建築界の巨匠「黒川紀章」との出会い。おごり高ぶっていた自分への戒めと共に、建築作品創作への考え方や想いも、少しずつ変化していく自分に気付き始めました。
◆現在、こうして、多くの作品を世に発表できた喜びと、自分に課せられた多くの難題を背負いながら、今一度、足を止めて再考し直す時期がきたように思います。
◆「個性的なデザインは唯一許される建築家のわがまま」という言葉を、胸の内で肯定し続けてきた自分を今後、どのようにコントロールしてゆくのか、また、クライアントにとって本当に喜ばれる建築とは、一体どういったコンセプトの中にあるのか。建築家としての自分の存在意義を見つけ出す意味で、今一度原点に戻って、足元を見つめ直し、答えを探し続けていきたいと思います。
◆「個性的なデザインは唯一許される建築家のわがまま」という言葉を、胸の内で肯定し続けてきた自分を今後、どのようにコントロールしてゆくのか、また、クライアントにとって本当に喜ばれる建築とは、一体どういったコンセプトの中にあるのか。建築家としての自分の存在意義を見つけ出す意味で、今一度原点に戻って、足元を見つめ直し、答えを探し続けていきたいと思います。