<巻名> <本文> ことわりとは思へども、うれたくも言へるかな、いでや、なぞかくことなることなきあへしらひばかりを慰めにてはいかが過ぐさむ、かかる人づてならで、ひとことをもの給ひ聞こゆる世ありなむや、と思ふにつけても、おほかたにてはをしくめでたしと思ひ聞こゆる院の御ため、なまゆがむ心やそひにたらむ。 <現代語訳> <評>