仮名遣いについて



 中学校の古典で、もっとも大きなテーマは、仮名遣いです。古典文学は、今から数百年、もしくは千年以上も前の作品ですから、当然現在私たちが用いている言葉・仮名遣いは違っています。それを、ここでは中学で知っておきたい仮名遣いについてのみ解説していきます。本当はもっともっと奥深いのですが、それはまた別の機会を利用するとして、せめてここで解説したことくらいは覚えて於いてください。




★ 五十音図について



 これは五十音図です。なんてこんなの知ってるよ!って言われるかもしれませんが、まずここで覚えてほしいことは、赤字で書いたワ行の「ゐ」と「ゑ」の存在です。これは現在は用いていませんね。こんな仮名が古典の時代にはあったということを覚えてください。
 それから、これは基本的なことですが、五十音図の縦の並びを「行」と言い、横の並びを「段」と言います。ちょっと確認までに。



★ 仮名遣いについて

現代仮名遣い………現代私たちが、通常に用いている仮名遣いを言います。

歴史的仮名遣い……古典文中に用いられている仮名遣いで、現代のものとは表記・発音の上で違っているものです。

● 仮名遣いのポイント

 とりあえず、以下に記したポイントを押さえておこう!!

@ 語中・語尾にあるハ行音はア・ワ行音に読む。
   【例】・あれ→あ
      ・言→言

  ※ 複合語(2単語以上からなる語)で下の語の要素になっているものはそのままハ行音で読む。
   【例】・つなき(綱引き)
      ・いな(稲穂)

A ワ行音の「ゐ・ゑ・を」はそれぞれ「い・え・お」とア行音で読む。
   【例】・かし→かし
      ・る→

  ※ 助詞の「を」はそのままでよい。

B 「う」に続く連母音(母音の連続)は長音(のばす音)に読む。
 ・あ う(au) → お ー  
 ・い う(iu) → ゆ ー  
 ・え う(eu) → よ ー  
 ・お う(ou) → お ー  
   【例】・あふせ(逢瀬)→あうせ→おうせ
      ・ひさしう(久しう)→ひさしゅう
      ・せうと(兄)→しょうと
      ・おう(追う)→おー

C 決まった熟語的仮名遣いについては暗記しよう。
   ・やうやう→ようよう(「徐々に」)
   ・けふ→きょう(「今日」)
   ・てふ→ちょう(「蝶」)


★ とりあえず中学で覚えてほしい仮名遣いは以上です。あんまり深くは入り込まなかったけれども、ここに記したことはしっかり把握しておいてください。それから、これらを完全にマスターするには、やはり古典本文を読み、そこに出てくる歴史的仮名遣いを一つ一つ指摘しながら慣れていくしかないので、頑張ってやってみてください。