大山10 おおやま) 

228 2012/12/20(木) 大山 1,251m → 鐘ヶ岳 561




冬至の前日、大山に登る。丹沢の大山に登るならイタツミ尾根が一番。1時間で上れるし何よりも登り易い。ウィークデイだというのに秦野駅前のヤビツ峠行きのバス停には長蛇の列。終点ヤビツ峠でバスを降り、身支度もそこそこにイタツミ尾根を上る。晴れ、冷たい風。真冬のように寒い。霜柱を崩して霰が残る山道を上る。土留めの丸木階段がどこまでも続く尾根道。「水源林管理径路につき立入禁止」の立札が立つ春岳山分岐を通過。その先にあるベンチでジャケットを脱ぐ。

樹林に途切れた個所がある。そこは表丹沢を一望する地点。二ノ塔から塔ノ岳へ続く表尾根、雲を纏った丹沢山、丹沢三峰。二ノ塔の左肩に見える筈の富士山は厚い雲の中。ほどなく表参道に合流、25丁目。鹿が歩くのを嫌うという鉄格子のグレーチング階段を過ぎ、青銅の鳥居を潜り、崩れた石段を上る。山頂は28丁目。大山は独立峰、別称は雨降山(あふりやま)、山頂には大山阿夫利神社の奥社がある。前庭に雨降木(うこうぼく)と呼ばれるブナの大木が少し傾いている。

表丹沢を一望する 左からニノ塔より塔ノ岳へ続く表尾根、雲を纏った丹沢山、丹沢三峰


広がるパノラマ。霞んだ真鶴岬、朝日に光る湘南の海、三浦半島。小田原、横浜、新宿の市街。奥社の右手には丹沢東端の山並みを見る。六つもの峰が連なる三峰山、鐘ヶ岳。その後方に仏果山から経ヶ岳、高取山へと続く峰々。霜が解けてぬかるんだ前庭が今朝は硬く凍りつく。うろつき回る数人のハイカー、佇む一匹の牡鹿。突如湧きあがる歓声は、この時間にもう乾杯している五人組。奥社の裏手は強風に恐れをなして誰も居ない。ここも表丹沢の展望地、鳥瞰図がある。

小憩後、唐沢峠を経て鐘ヶ岳を目指す。一般道ならばハイカーが行き交う雷ノ峰尾根は見晴しもよく気持ちいいだろう。だが、恐らく誰にも遭うことはないバリエーションルートの北尾根を選ぶ。電波塔の間に、熊の絵と「熊出没注意」の立札が北尾根の入口。歩き始めはウツギの林、荒れた下り。鹿柵を脚立で越えて、広い尾根に付けられた一筋の踏み跡を辿る。西側の崩落地点は三つ目の表丹沢の展望地。果樹園のような尾根、ブナの大木、アセビの群生。気持ちいい尾根。

1年半前に来た時にはなかった鹿柵が左と右から現れ、そのうち左右から鹿柵に挟まれるようになる。鹿柵から解放されると森林整備用モノレールの合流点に出る。ここが石尊沢左岸尾根の降下点。誰が始めたのか、木に結ばれたネクタイが降り口の目印。初めは幅広の尾根にブナの樹林。アセビの群落とツゲの巨木に変わると傾斜は緩やかになる。石尊沢と南大山沢が伏流水となって合流する広い涸れ沢に降りる。誰も居ない日だまりの河原、堰堤に腰掛けてひと休み。

手前は三ツ峰山 右端は鐘ヶ岳 後方は左から仏果山、八洲ガ岳、経ガ岳、高取山へと続く山並み


涸れ沢の対岸が唐沢峠への上り口。大山を見納めて、桟道をじぐざぐに上る。唐沢峠下の東屋からは5本の山道が分かれる。北へ上ると唐沢峠、南は雷ノ峰尾根へ。一般道はこの2本だけ。僕が上ってきた桟道も含めて、残りの道は木の柵で遮られ、「森林管理道につき立入禁止」の立札が立てられている。東へ延びる桟道は不動尻への近道。いつぞや歩いた時は崩壊したかなり危険な細い山道。木柵の脇から管理道に踏み込むと、しっかりと修復されているではないか。

山神隧道の手前に鐘ヶ岳への道標がある。小さな沢の源頭を巻き、樹林帯を上って鐘ヶ岳への稜線に出る。照葉樹林に入れば山頂に着く。山頂には三角点、ベンチ、ちょっと目を惹く等身大の石像が二体、七沢城址の説明板がある。山頂からいちだん降りる。しんと静まりかえった杉林の中に浅間神社の本殿。さて下山。標高561mの低山でも楽に降ろしてくれない。なんと400段もの石段下りを強いられる。石段の途中にある小さな石仏が見もの。山門を出ればバス停は近い。


快晴 日帰り 単独行 歩行距離=102km 歩行時間=5時間

小田急線、秦野駅818⇒(神奈川中央交通)⇒855ヤビツ峠
ヤビツ峠900925春岳山入口9301005大山10201040石尊沢左岸尾根降下点→1135石尊沢・南大山沢出合11451200唐沢峠下東屋→1240不動尻→1300鐘ヶ岳登り口→1335鐘ヶ岳13451430浅間神社山門→1440広沢寺温泉入口
広沢寺温泉入口1446⇒(神奈川中央交通)⇒1530小田急線、本厚木駅